収穫祭〜はたごんぼの歌〜 <風と土SLN#4>
今年もはたごんぼの収穫の季節です。一年の恵みに感謝をする収穫祭。農作物を育てるのに関わると喜びもひとしおです。収穫祭ツアーなどもしたかったですが、またよい機会あれば。さて、はたごんぼの歌については、前にいきさつを丁寧に(2話に渡って)書きましたがこぼれ話を。
和歌山県は橋本市で今や特産品として売り出し中のはたごんぼ。10年も前に、西畑という地区で、この幻のゴボウと言われた「はたごんぼ」復活の中心メンバーに、3人の男の人がいました。一人は歌を依頼してくれた素和さん。そして歌を作るために一年、畑でごんぼづくりを指導してくれた岩橋さん。そして、もう一人、徳田さんという人が今は西畑を離れていたので会えずにいたんですが、紹介してもらい、歌詞を書き上げる前に、じっくりと話を聞きにいったんです。
ごんぼへの愛情が強く伝わり、まるでごんぼの気持ちを代弁するかのような話ぶりに、心奪われ、ついに歌の中でその気持ちを歌うことにしました。高野山へ向かって歩く雑事のぼりに始まり、場面が変われば主人公は、はたごんぼ。「格好のことは言わんといてくれ、一生懸命生きたこの形。」
徳田さんは歌の披露の会にもいらっしゃらなかったので、直接CDを届けに行きました。後日メールにて「はたごんぼの現在、過去、未来、長所や短所といった性格まで伝わる。・・・土の中にいたごんぼが羽をつけて羽ばたくようだ」と、やっぱりごんぼへの愛情たっぷりの感想を伝えてくれました。
はたごんぼに関わり愛情を注ぐメンバーは他にもたくさんいて、くにぎ広場でその方たちと顔を合わせ、おしゃべりするのが大好きです。今年もいよいよ収穫の季節。関わるみなさんの気持ちの分まで、ますますあちこちで歌っていこうと思います。
(写真は素和さん、後ろにちらっと岩橋さん(笑))
収穫祭〜はたごんぼの歌〜
くにぎの山に雲が広がる
男たちは、かついで登る
この豊かな土に、手足を触れて
太陽と共に、暮らし生きていた
時は流れ、人は流れ
変わらないのはこの土地、もう一度耕そう
くにぎの山に声が聞こえる
一年の恵みを、集い祝おう
太くて長い、はたのごんぼは、香りをかげばすぐにわかる
大きな葉っぱにお日さんを受けて、ただたくましく育っていく
どこまでも伸びてはたごんぼ、いのちの限り進んでゆけ
苦労の分だけ味がある、どこまでも芯を通してゆく
さあ、あっち行くかこっち行くかはわからない
ただがむしゃらに水を求めて
格好のことは言わんといてくれ、一生懸命生きたこの形
どこまでも伸びてはたごんぼ、いのちの限り進んでゆけ
苦労の分だけ味がある、どこまでも芯を通してゆく
春夏秋冬と年を越えて、土を耕して暮らしてゆく
この土地の誇りはそこにあった、きっと喜びもそこにあった
くにぎの里に実りがある、今年も元気に迎えよう
人々がまた集まってくる、命の喜び分かち合おう
Choji『風と土』
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